1月に発売された甲田学人の夜魔(怪・奇)の簡単な感想
まずは作品の簡単な説明を、この夜魔という作品は甲田学人先生のMissingの番外編(前日譚)にあたる作品です、Missingに出てきた魔女「十叶 詠子」の子供時代の話です。
作品は怪・奇に分かれており、出版されているレーベルも違っており、両作品あわせて8つの話が収録されています、「現代魔女奇譚」は両作品に収録されています。
以前ハードカーバで発売された夜魔にいくかの作品を追加したのが近作となっています。
では、まず奇の感想を
奇では、作者があとがきで言っているとおり怪談色の強い作品が集めらています。
鏡に映る魚に魅せられた男を描く「罪科釣人奇譚」
いじめにあい、誰にも分ってもらえず、最後には虐めた相手に復習をする「薄刃奇譚」
死んだ人間から羽化する虫が見えてる少年を描く「魂蟲奇譚」
子供のころ桜に友人を奪われた少女を描く「桜下奇譚」
幻想的な恐怖でなく、心理的な恐怖がある作品が多いです
「薄刃奇譚」ではいじめでの精神的な痛みだけでなく肉体的な痛みもリアルに描かれています。
次に怪ですが、
こちらでは幻想的な作品が集められています
交通事故でなくなった友人の霊に追い詰めれていく姉妹を描いた「魄線奇譚」
幼いころに見た悪夢に再びうなされる女性を描いた「繕異奇譚」
憧れの従姉妹を奪った桜の魅せられていく青年を描いた「接鬼奇譚」
幽霊や怨霊を描いた作品が多い作品となっていました。
「魄線奇譚」での姉妹が追い詰められいく描写が生々しく怖かったです。
この作品を簡単に説明すれば
見えるがゆえに追い詰められ壊れていく日常、強く願ったがゆえに外れる世界
です
両作品とも、甲田先生らしい、幻想的かつリアルな世界が広がっており、作者の技量の高さがよく分ります。
Missingであまり語られなかった、魔人「神野 陰之」も今回は願望をかなえる者としていろいろな形で物語にかかわってきます。
Missingを読んでいなくても十分楽しめる作品となっていますが、Missingを読んでいるとより楽しめる作品となっています。
ぜひ、Missingとあわせて読んでこの幻想的な世界を恐怖し楽しんでいただきたいと思います。
うーん酒飲んだ後だからいつも以上にうまくまとまらないぞww